· 

人間の歯は1度しか生え変わらない

こんにちは。

並木町歯科です。

 

皆様は、なぜ人間の歯は1度しか生えかわらないのだろう、と考えたことはありませんか?

人間は1度しか歯が生え変わりませんが、中には何度も歯が生え変わる性質を持った動物もいます。

動物の歯の治療は獣医師が行うので、私達は動物の歯を診察することはありませんが、人間の歯の特徴と大きく異なる動物もいるため、大変興味深い印象を受けます。

 

今日はサメの歯の特徴を見ていきましょう。

 

①歯の根っこ無く、抜けやすくなっています。人間の歯は顎の骨に埋まっているので、健康な歯では食事中に抜けてしまうことはあまりありません。しかし、サメの歯は根っこがないので、歯が割れたり、擦り減ったりすると自然に抜け落ちて、代わりの歯が生えてきます。サメは一生で二万本くらいの歯が生えてくると言われています。

 

➁歯並びがバラバラ。サメの歯は何度でも生え変わる「多性歯性」です。その為、歯のサイズもバラバラで歯並びが均一にならず、独特な歯並びをしています。

 

③硬いエナメル質を持っている。サメは、あらゆる生物の中で最も硬いエナメル質を持つといわれています。海中で獲物を仕留めるために硬く丈夫な歯が必要です。

 

人間も、何度も歯が生え変わることができたら、虫歯や歯周病を気にしない生活を送ることができるかもしれませんね。

実は縄文時代の日本人の平均寿命は15歳と言われてます。これは医療や科学が発達していないために子供の死亡率が高いからと言えるのですが、それでも大多数の人は乳歯から永久歯に1度だけ生え変わることで十分だったからと推測されています。

 

私達にとって、何度も歯が生え変わるのは非常に羨ましいですが、今の医療で永久歯を生え変わらすというのは現実的ではありません。昨今、歯が生える薬の開発が少しづつ進んできているそうですが、一般的な治療として行き渡るにはまだまだ年月がかかりそうです。

 

現代ではたくさんの人が『8020運動』を意識されていますが、この運動が始まった時の達成率は7%でした。それが現代では51%以上の達成率を記録しています。

 

定期検診を受ける、虫歯・歯周病の治療を受ける、日々の歯磨きを丁寧に行うことで、この数字に近づくことができます。

 

皆様の歯も、2度と生え変わらない大切な歯なので、是非、大切にしてくださいね。