こんにちは、並木町歯科です。
今回は、誤嚥性肺炎の兆候についてのお話しです。先週のスタッフブログでも誤嚥性肺炎については簡単にお話しさせて頂いていますが、今回はもう少し踏み込んでお話ししていきたいと思います。
先ず、誤嚥性肺炎についてお話しします。
口腔内の細菌を含んだ唾液などが気管内に入り、肺の深部まで侵入して炎症を起こした状態です。
胃液や胃の内容物が逆流することでも発症し重症化すると死に至ることがあります。
誤嚥性肺炎を含む肺炎全体では日本人の死因の第3位を占め、その多くが高齢者です。
また、肺炎で病院に入院する方の多くが誤嚥性肺炎であるという実態調査があります。
(年齢でいうと50代あたりから右肩あがりで誤嚥性肺炎が原因で入院されています。)
誤嚥性肺炎の発症の原因は大きく分けて3つ挙げられます。
①食事中の誤嚥
口腔内の食べ物をうまく飲み込めずに誤って気管内に入ってしまったタイプです。
ポイントなのが継続的に食べ物を誤嚥し続けることによって細菌が増殖し肺炎を発症します。
②胃の内容物の誤嚥
意識状態が悪く、吐いた物を吸引してしまった場合におこります。お酒で酔っている時など胃液を含む大量の嘔吐物を誤嚥するので化学性肺炎を起こしてしまいます。
③就寝中の唾液などの誤嚥
就寝中、自覚の出来ないことから不顕性誤嚥(静かな誤嚥)ともよばれています。
人は仰向けで寝ている間を唾液を無意識に嚥下します。仰向けで飲み込もうとすると非常に飲みにくく口腔、咽頭の筋肉が衰えていると、さらに誤嚥をしやすくなると言われています。
誤嚥性肺炎の初期の兆候は「なんとなく」。
生活上の変化に対する観察が大切です。
・食欲がなくなってきた
・食事時間が長くなった
・食後ぐったりしている
・口の中に食べ物を溜め込む
・微熱が続く
・ボーっとしていれことが多い
・体重が減ってきた
・夜間に咳き込む
・失禁するようになった
・痰が絡んだ声を出す
・口が臭う
・口が常時開いている
ご自身の事はもちろん、兆候を知っていると大切な家族の変化にも気付いてあげられますね。